【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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40: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/04/06(土) 18:05:20.69 ID:QSadOSIn0






誰だって友人の一人や二人いるだろう。

そして、特に仲の良い親友と呼べるような存在がいる者もいるだろう。

その友人を失って悲しみに暮れる気持ちがわからない者はいないだろう。

その原因が自分だと、そうこじつけられてしまうとしたら、そう考えてしまう気持ちもわかる者はいるだろう。

けれど、その果てに自身がその友人になろうとする。その気持ちを理解できる者は、いないだろう。


杏が語った一節は、つまりそういう事だった。


校門の前に並ぶ少女たちは、先ほどよりもずっと重く、暗く、ともすればそのまま夜の闇に消えてしまいそうなほど沈み込んでいた。

杏の口から語られたそれは、あまりにも理解を越えていた。いや、理解できる部分は確かにある。

みほに共感して瞳を潤ませるものも多数いた。だけど、みほが導き出した結論を理解できるものはいなかった。


梓「……嘘じゃないんですか」


そんな中、最初に口を開いたのは梓だった。


杏「嘘だったら私の笑えない冗談で済んで良かったんだけどね」

梓「……あなたは、このことを―――」

桃「会長は……最初から、全部知ってたんですか?」


梓の問いかけは杏の隣にいる桃の言葉にかき消された。

呆然と見開かれた瞳は、杏を見ているようで別の誰かを見ているかのように揺れている。

そんな桃を見つめ、杏は躊躇うように、諦めたように頷く。


杏「……うん」





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