【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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395: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/07/22(月) 02:46:12.29 ID:0JjIDz+w0




みほ「……」


車長一人一人を、車内にいるであろうみんなに視線を配る。

そして考える。

みんなに何を言うべきか。


作戦についての打ち合わせは終了している。

各々が暗唱できるほどに。

ならばもう、そのことについて言う事は無い。


だとしたら、言えるような事はこれぐらいしか無い。

みほはそっと咽頭マイクに手を添えると、大きく息をすって、ゆっくりと声を出す。


みほ「……皆さん、いよいよ決勝です」


当たり障りのない出だし。

それで、緊張と不安で乱れた声を整える。


みほ「もう何度も言いましたがもう一度言います。対戦相手の黒森峰女学園は強いです」


練習の質、それによって培ってきた実力、何よりも戦車道にかけてきた想い。

その全てが大洗より上だ。

それを否定できるものはいない。


みほ「この試合勝てるかどうか、それに答える事はできません。だけど、あなた達がどんな想いで戦ってきたのか。私は……見てきました」


それでも、みほは知っている。みんなが頑張ってきたことを。

練習も実力も想いも、それ以外も足りない部分は多い。それでも、彼女たちは彼女たちに出来る全力を今日まで尽くしてきた。

だから、ここまでこれた。

空っぽの偽物でしかなかった自分が彼女たちをここまで連れてこれるわけがない。

ここまで来ることが出来たのは、他でもない彼女たち自身の力があったからだ。






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