【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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377: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/07/14(日) 02:22:57.15 ID:LUa+0x7l0






来客も途切れ、そろそろ決勝の合図が近づいてきたなと思っていた時、

みほの前に小さく、可愛らしく、けれども確かな気迫を持った少女―――カチューシャがやってきた。


カチューシャ「思ってたよりも元気そうね。めそめそしてるなら脛のあたり蹴ってやろうかと思ってたけど」


相変わらず不遜な態度を崩さずに値踏みするようにこちらを見つめてくるカチューシャに、みほは内心動揺する。


なぜ、ここに。

彼女が自分に言うべきことがまだあるのか。

だとしたら、どうすれば。


焦りと困惑に少量の恐怖が混じって額から汗が垂れてくる。

そんなみほの動揺はカチューシャからも見て取れるのだろう。

呆れたようにため息をついて彼女は口を開いた。


カチューシャ「言っておくけど、あなたの素性をばらしたこと、謝るつもりはないわよ。あんな状態が健全なわけないんだから」

みほ「あ、いえ……怒ってなんか……」


準決勝。

それがみほにとって大きな契機となった。

隠し通していた秘密は、嘘はいともたやすく明かされ、逸見エリカなんていないと知った大洗の仲間たちに大きな動揺と困惑を与えてしまった。

しかし、それが誰のせいかと言えば他でもない自分のせいで、謝られるつもりはもちろん怒るつもりなんてものもみほには毛頭なかった。

カチューシャもそれがわかっているだろうに、なぜそんな事をとみほが思った時、

カチューシャがふと目を伏せた。


カチューシャ「でも、あの事故の事は、私に責任があるわ」

みほ「え……」


顔を上げ、みほを見つめる。

一点の曇りもなく、一寸の揺るぎも無い瞳が、みほを貫く。


カチューシャ「あの時、V号を撃つように命令したのは私よ」


息を吸う。小さな、小さな体には不必要なほどたくさんの空気を吸う。

そして、



カチューシャ「私が、エリカを殺したのよ」



一瞬、彼女の声が震えたのを感じた。





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