【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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365: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/07/08(月) 01:59:25.10 ID:4imz0c/d0



遮った声にほんのわずかに怒りが滲んでいたことをみほは察した。

吊り上がった眉がみほを睨みつけ、固く結んだ唇が意志の強さを表している。

だけど、すぐに唇は緩み、眉は下がり、アンチョビはみほの肩にトンと手を置く。


アンチョビ「本気で戦って、一緒に食事した。ならもう、私たちは友達だ。だから、お礼なんていらないさ。だから……」


言葉の先が霧のように散っていく。

大きく見開いた目がみほではないどこかを見ている。

どうしたのかとみほが尋ねようとすると、アンチョビが悲しそうに笑った。


みほ「……アンチョビさん?」

アンチョビ「……この言葉を、あいつにも言えてたらな」

みほ「え……?」


みほがどういう意味かと首をかしげていると、アンチョビはやはり悲しそうな笑みを残したまま、みほへ視線を戻す。


アンチョビ「……すまん、なんでもないよ。それじゃあ私たちはもう行くな。頑張れよ西住っ!」

ペパロニ「優勝しろよー!!」


止める間もなくアンチョビたちは去っていった。

先ほどの悲し気な笑顔なんてかけらも感じさせない元気な後ろ姿に、みほはもう一度頭を下げた。





なお、途中でペパロニによって回収されたカルパッチョが悲劇のヒロインさながらに「カエサル様ああああああああああああー!!」と叫び、同じように「カルパッチョオオオオオー!!」と手を伸ばすカエサルがいたが、

その二人以外のアンツィオとカバさんチームの面々は冷めた目で彼女たちのシェイクスピアを観劇していた。






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