【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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◆eltIyP8eDQ
[saga]
2019/05/19(日) 00:43:19.67 ID:HjQKnQVP0
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よろよろと、遭難者のように覚束ない足取りでみほたちはふもとを目指して歩く。
誰からも言葉は出ず、その面持ちはみほの行方を捜し焦っている時よりも沈痛なものだった。
それでも、歩む足取りは止まらず何とかふもとまで下りる事が出来た。
聞こえたため息は誰のものか、あるいは全員のものだったのか。
尋ねるものはいないまま、どうすればいいのかと皆が自問自答を繰り返していた時、ふと沙織が視線の先に人だかりが出来ている事に気づく。
沙織「みんな……」
集まっていたのは戦車道チームの面々。
山頂から下りる時に、沙織は全員にみほを見つけた事。全員帰宅するように。とメールを送っていた。
しかし、今目の前にいる戦車道チームには欠けは無く、皆がどれほどまでにみほを心配していたのか、当人も含めて感じることが出来た。
故に、その皆に何を言えばいいのか。どう答えればいいのか。みほは迷ったまま何かを言おうとしてぎゅっと唇を結ぶ。
そんなみほをねこにゃーが見つけ、駆け寄ってくる。
ねこにゃー「西住さんっ!良かった……無事だったんだね」
みほ「……ごめんなさい」
何はともかく、謝らなくてはと頭を下げるみほにねこにゃーは気にしないでと言うかのように微笑む。
カエサル「ああ、なんだ。謝る事はないさ。私たちが勝手に心配しただけなんだから」
典子「私も夜中にランニングとかよくしますし!」
そど子「いや、こんな夜中に出歩いてた事に関しては風紀委員として注意するわよ」
ナカジマ「園さんそれは後で……でも、本当に無事でよかったよ」
チームリーダーたちが口々にみほが見つかった事への安堵を示し、ほかの生徒たちも同じように喜び、微笑む。
そんな空気を切り裂くように、無言で、張り詰めたような表情の梓が生徒たちの真ん中を突っ切るように、みほの前へと歩いてきた。
梓「……」
みほ「梓、さん……」
梓「……っ!!」
瞬間、梓がみほの頬を叩く。
止める間なんて無く、みほの頬がみるみると赤くなっていくのを月明かりが照らす。
沙織「ちょっ!?」
桃「お前何をっ!?」
驚いた沙織と桃が、梓に詰め寄ろうとしたとき、その行く手をねこにゃーと典子が遮った。
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