【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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189: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/05/13(月) 00:36:32.82 ID:bVfjB2rg0



沙織「西住さん。……ううん、みほ。私は、私たちは、あなたの友達だよ。エリカさんだったあなたと出会った日から、今日までの全部が私たちにとって、あなたとの大切な思い出なんだよ」


沙織の言葉に皆が頷く。

それを見て、みほが遠くを見るように目を細める。


「……そっか。私達は、友達になれてたんだね」


そして、一人一人を見つめる。


  「麻子さん」

麻子「おう」

  「優花里さん」

優花里「はいっ」

  「華さん」

華「はい」

「沙織さん」

沙織「うんっ」


みほの声に4人が嬉しそうに返事をする。

その音をみほは目を閉じて何度も何度も頭の中で繰り返し、そしてゆっくりと目を開く。


「私、こんなにもたくさんの友達ができたんだ」

沙織「そうだよ、みほ。だから、だからあなたも……自分を、許してあげて。ちゃんと、前を向いて。あなたは……西住みほなんだから」


みほの言葉に、沙織が微笑んで伝える。

『逸見エリカ』のフリをする必要なんて無いのだと。

私たちと一緒に、前に進んでいこうと。

みほに向かって手を差し出す。


その手をみほはじっと見つめ、微笑む。


「……そうだね。私はもう、エリカさんにはなれない。だって、エリカさんはもういないから。そんなエリカさんに、なれるわけがないんだから」


みほが、ゆっくりと沙織に近づく。

優花里たちが涙ぐんでその様子を見つめる。

沙織も、泣き出しそうな自分を必死に抑えて笑顔をみほに向ける。

そして、みほは沙織の差し出す手に手を伸ばすと――――沙織の手を、ゆっくりと下ろさせた。




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