【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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107: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/04/22(月) 00:27:11.64 ID:jQ2XiiXS0



沙織「もう現状維持なんて無理なんだよ。私たちが西住さんの事を知った時点で、『私たちが知った』事を西住さんが知ってしまった時点で」


どのみち、先なんて無かった。たとえみほの真実を知らなくても、終わりは近づいていた。

そして時は巻き戻せない。どれだけ自分たちが彼女を気遣おうと、どれだけ守ろうと、沙織たちの知ってる彼女は『西住みほ』なのだ。


沙織「今ここで私たちが『エリカさん』を認めちゃったら、『西住さん』から目を逸らしたら、もう誰もあの子の事を見ることが出来なくなる」


罪悪感を抱えているのは桃だけじゃない。

出会ってからずっとそばにいたのに気づかなかった沙織も、同じように罪悪感を抱えていた。

みほに触れたくない。触れて、これ以上傷つけたくない。

その気持は痛いほどわかってしまう。


だけど、だからこそ、沙織はその願いを否定する。


沙織「たとえ傷つける事になったとしても、引っ叩いてでも、私は『西住さん』の言葉が聞きたい」

桃「そんな事する権利、お前たちにあるのか」


赤くなった瞳で、桃がにらみつける。

沙織はその視線をまっすぐ受け止める。


沙織「無いよ。でも、私たちは―――――西住さんの友達だから」


理屈や論理ではなく、どこまでも真摯な感情論。

その言葉に桃がはっと目を見開く。

その様子に沙織はふっと微笑むと、


沙織「桃ちゃん、あなただってそうでしょう?」


そう言って走って行った。






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