白菊ほたる「運命の輪」 【ウルトラマンジード×シンデレラガールズ】
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/03/20(水) 15:36:18.80 ID:2rdIn1Hc0

ほたる(次のライブは、ひとりで……)

 プロデューサーさんの意図はわかっています。
 もうそろそろ茄子さんから独り立ちさせなければいけないと考えているのでしょう。
 それは正しい。私も、いつまでも彼女におんぶにだっこのままでいいとは思っていません。

ほたる(だけど……)

 胸に広がり続ける波紋はいつまでも止むことはありませんでした。
 勝手に鳴り響く不協和音が体の内から起こり、私の脳を絶えず揺さぶりました。
 取り返しのつかないことをした、そう訴えかけられている気がしました。

ほたる(だけど……)

 だけど。
 私は諦められませんでした。

 茄子さんの手を借りずともひとりでアイドルとして活躍し、私の手で皆を幸せにしたい。
 そんな夢を手放すことができなかったのです。

 こんな身の丈に合わない夢、諦めてしまえばいい。壊してしまえばいい。そうすればもっと楽に生きられる。
 そんな考えが頭をよぎったことも一度や二度ではありませんでした。しかしそのたび私はそれを振り払いました。

 私の夢は既に私の存在意義と化していました。
 それを否定することは私という存在と歴史を踏み躙ることと同義でした。

 それ故、私は自分の夢を諦められませんでした。
 自分で自分を破壊することができませんでした。

 畢竟、私の最大の不幸はそれでした。



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