白菊ほたる「運命の輪」 【ウルトラマンジード×シンデレラガールズ】
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35:名無しNIPPER[sage saga]
2019/03/20(水) 15:49:18.48 ID:2rdIn1Hc0

 幸運の茄子さんが、不運にも渋滞に捕まって会場に来られない――
 これは「不運」ではありません。「幸運」だからこそです。

 幸運だから、不幸の私がいる場所に来られないように、神様が仕組んだのでしょう。
 悪いのは怪獣ですらない。疫病神の私だったんだ。

 ふらふらと道を歩いていきます。
 キーーンという音が空中から聞こえ、ロボット怪獣が空から飛んできます。
 瞬く間に大きくなったその影は地上に着地し、地面を揺らしました。

 一瞬の静寂の後、悲鳴が上がり、人々が逃げ始めます。
 サイレンが鳴り、怪獣出現を知らせるアナウンスが街に響きます。

 人の波とは逆に、私は怪獣の方へ近づいていきます。
 顔を上げると、目が合いました。重々しく足を持ち上げ、怪獣が一歩を踏み出します。

 目と鼻の先まで近づいて、私は大きく溜め息を吐きました。

 重い荷物を下ろしたように、心が軽くなっていました。
 そうだ、最初からこうすれば良かったんだ。私がいなくなればみんな幸せでいられるんだ。



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