193:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:50:24.12 ID:/2q0Qaon0
しかし彼らの間で違ったのが余裕の差異である。
髭の濃いその男はその言葉を口にしても尚余裕に満ち溢れていた。故に推測される。その言葉の持つ言霊は『悦』
一方紺之介の口から出かかったソレの源は『恐れ』
その余裕の差を悟られぬよう瞬時に口を噤めたのは彼の自尊心が成せた技だろう。
ここで本能のまま対面の男を讃えてしまうのは悪手そのもの、彼らの力量差が互いに知れてしまうからだ。
『今はまだ互角の覇気を纏わねばならぬ』という紺之介の意地が、彼の柄を握る手に力を入れさせた。
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