【安価・コンマスレ】インフィニット・ストラトス:Reboot
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94:名無しNIPPER[saga]
2019/03/06(水) 17:00:25.51 ID:JPi/oclZ0
マリアに呼び出された拓也は、廊下に出る。休み時間だからか、それなりに人がいた。

「勉強中に悪いわね。でも、言っておいた方が良いと思って」

「何をですか…?」

「君が使うISのこと」

「………!」

一瞬、拓也の眼が光った。男なら誰でもロボットの操縦に憧れるだろう。拓也も例外ではなかったし、それ故に今ここにいる。

何が宛がわれるか分からないが、何であろうと感謝するつもりではいた。のだが。

「…色んな企業から打診が来たのだけれど、そんなすぐに専用機を持って来たり…ってのは無理ね。調整には時間が必要だから」

「遅くても、二年に進級する頃には貰えるはず…だけど。それは巽君の頑張り次第ってとこね」

「君は特別な存在ではあるけれど、だからといって今の立場に胡坐を掻いていたら…。言いたいこと、解るわよね?」

「…はい」

世界でただ一人の男性操縦者。それが今の自分の存在価値となっている。これから、同じような人が産まれるかもしれない。

また、いくら希少な存在でも、実力が何も無い…それこそ、一般人と何も変わらなければ、価値は落ちていく。

重要なのは『自分にどれほどの価値があるか』を知らしめること。価値があることをアピールしなければ、やがては捨てられる。

「当分は学園の訓練機を使うこと。…まあ、ちゃんと申請しておけば、その機体は君しか使えないようになるはずだから」

「性質上、他の人がISを使用したら、君とコアの同調率はリセットされるから。仕方のないことだけどねぇ」

「フォーマットしないと、他人の使ったISには乗れませんからね」

ISは、搭乗者のデータを収集し、理解し、進化していくことで搭乗者のポテンシャルを引き出そうとするシステムが組み込まれている。

故に、他人が扱う場合には、フォーマット…即ち、内部に記録されたデータの初期化を行う必要があるのだ。

「ええ。…おっと、そろそろ授業の準備をしないと不味いんじゃないかしら?」

「え?…あっ」

時計を見ると、あと2分ほどで次の授業が開始される時刻が表示されていた。

ペコリと一礼をした拓也は、教室に戻った。


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