195: ◆QjbAJuMwBnbV[sage saga]
2019/10/07(月) 00:00:34.41 ID:RrPRutXN0
梨子「それでね、その時に庇ってくれた子がいたんだけど…ひとつ年下の子」
少しの間を置いて、ぽつぽつと、梨子さんが語りだす
梨子「親からもらった大切な名前を馬鹿にするなんてしつけがなってないんじゃないかしら?って」
花丸「おお〜…すごい強気ずら」
梨子「だよね?その子は私の同級生の子…その子からしたら上級生に向かって
そんな風に堂々と言い切ったの…後で聞いたら怖くて足が震えてたらしいんだけど」
そう話す梨子さんの表情はマルが見たことの無いもので
ほのかに嬉しそうな、懐かしそうな
とても穏やかな微笑みだった
梨子「それでね、これも後で聞いたんだけど
その子も名前でからかわれたことがあってどうしても見過ごせなかったんだって」
花丸「あ、絵をからかったことに怒ったんじゃないんだ」
梨子「ふふふっ、絵についてはその子もその絵変よってハッキリ言ってた」
やっぱり嬉しそうに言う梨子さん
梨子「あとピアノつながりでね、同じピアノの先生に習ってたみたいで
先生から私の話を聞いてたみたい…
なんか、すごく楽しそうにピアノを弾く姿が私とその子でそっくりだったみたいで…」
柔らかな表情を浮かべ話をつづける梨子さん
マルはその庇ってくれた子について尋ねてみた
梨子「その子?うん、音ノ木坂にいるよ
その時のことが縁で時々ピアノのこととかいろいろ話したりしてたけど
音ノ木に入ってからはそういえば話してなかったな…」
そう言って目を伏せる梨子さんは寂しげで
マルは何も言うことができずにいた
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