182: ◆QjbAJuMwBnbV[saga]
2019/09/15(日) 21:43:34.89 ID:1/chMXNS0
花丸「大丈夫だよ、うん。一緒に描こう」
正直、梨子さんと一緒に絵を描くのは少々やり辛い
なぜならそもそもマルが絵を描こうと思ったのは梨子さんのことを知りたいと思うからで
梨子さんの趣味である絵を描くという行為を自分でもやってみようと考えたから
マルは特別絵が上手いわけでもないし
絵についての知識があるわけでもない
今後、絵画を勉強して画材を揃えて…とか、そういうことは全く考えに無くて
もちろん、その可能性が一切無いと断言できるわけではないけれど
今のマルが興味を持っているのはあくまで梨子さんであって
絵を描くという行為はほんの気まぐれのようなものだから
もし今ここで親切心で梨子さんがマルに絵の事をいろいろと教えてくれたとしても
マルはただただ申し訳ない気持ちになるばかりだと分かっているから…
梨子「じゃあロッカーにスケッチブック取りに行ってくるね♪」
なんだか楽しげに言い残して歩いていく梨子さん
マルは少しだけ不安に思いながらその背中を見送った
でも結局のところ、マルの興味の対象である梨子さんと一緒に過ごせるのだから
これはこれでいいんじゃないかと思うも
花丸「直接本人にそんなこと伝えられるならこんな風に一人で絵を描いたりしないずら…」
残された中庭でそうひとりごちた
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