20: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:51:39.78 ID:aP5KLD6H0
ヘンだ。
こいつヘンだ。
21: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:52:14.65 ID:aP5KLD6H0
「迷惑なんて、いつ俺が言ったんだ」
「いうわけないだろ!!!お前はプロデューサーなんだから!!!」
「けど迷惑に決まってる!!関係ない人に頭下げて、遅くまで付き合って、いつもいつも歩き回って!!」
22: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:52:56.76 ID:aP5KLD6H0
「……本気で言ってるのか」
声色が変わった。今まで聞いたことのないような怖い声。
「りあむ。本当に、アイドル辞めるのか」
23: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:53:27.26 ID:aP5KLD6H0
「………………だって」
「…………………………だってぼくには、なにもないから」
24: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:54:08.53 ID:aP5KLD6H0
「何度もPサマは応援してくれてるけど……ぼくにだって、わかるよ」
「学校にさえ満足に通えない。人とちゃんと喋ることすらできない」
25: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:54:38.08 ID:aP5KLD6H0
「卯月ちゃんのような笑顔も、千早ちゃんのような歌も、冬馬くんのようなカッコよさも」
「輝くんのような熱さも、美嘉ちゃんのようなカリスマも、美希ちゃんのようなキラキラも」
26: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:55:04.49 ID:aP5KLD6H0
「なにもないぼくにアイドルなんかできっこないっ!!だったら―――」
やらないほうがいい。
そう出るはずだった言葉は、無茶苦茶な声でかき消された。
27: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:55:36.27 ID:aP5KLD6H0
時間が止まったみたいだった。
視界はぐちゃぐちゃに歪んで、喉はカラカラ。
頭の中はまっしろで、胸の中には言葉にできない気持ちが渦巻いてる。
28: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:56:25.56 ID:aP5KLD6H0
「りあむはちゃんと持ってるだろ!『アイドルになりたい』って気持ちを!」
「みんなに好きになってほしい、尊いアイドルになりたいって、俺に言ってくれたじゃないか!」
29: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2019/02/27(水) 22:56:57.25 ID:aP5KLD6H0
「だから!!アイドル辞めるなんて言うな!!」
「やってみたい気持ちが、なりたい気持ちがあるのに!アイドル諦めるなんて言うな!!」
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