14:名無しNIPPER[saga]
2019/02/25(月) 23:50:07.92 ID:MVMHgjBu0
私が違和感について考えるより前に、母は話題を変えた。
そのおかげで私はまた、それ以上違和感について考えることはなくなった。
千早「ケーキって、もしかして……」
千種「ええ、誕生日ケーキよ。本当は、買って持ってくれば良かったのだけれど……ごめんなさいね」
そう謝った母の顔は、どこか寂し気だった。
私にはその表情の理由は分からなかったけれど、すぐに何か言わなければならないと感じた。
千早「謝ることなんて……。それより、本当にいいの?
あんなに色々買ってもらったのに、その上ケーキまで……」
千種「もちろん。だって、誕生日だもの」
そう言って笑い、母は歩き出した。
真っ直ぐに前を向いて進み続けるところを見ると、お店の場所はもう調べてあるらしい。
やはり母の意思は固いと知り、私もそれ以上遠慮することはやめた。
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