緒方智絵里「私だけの、幸せのカタチ」
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82:名無しNIPPER[saga]
2019/03/15(金) 12:38:44.59 ID:6lotMned0
「―――さんも、私を裏切るんだ……」


彼女を信じて託したのにも係わらず、裏切られたという悲しみ。


興味本位で二人の間を好き勝手に踏み荒らし、余計な口出しまでしてくれたという怒り。


その二つがドロドロの感情となって今、少女の胸中で渦を巻いていた。


「だったら……許せない、よね?」


自分とあの人との仲を邪魔するというのなら、容赦をするつもりは少女には一切無かった。


少女は耳に挿したイヤホンを抜くと、携帯電話から外し、その両方を鞄の中にへと仕舞う。


それからふらふらと幽鬼の様な足取りで、妖しい笑みを浮かべながら路地裏から姿を消していった。


その瞳の色は、無機質なものから復讐の色にへと変化し、爛々としていたのであった。







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