31:名無しNIPPER[saga]
2019/03/07(木) 12:11:02.72 ID:Vxrc8n6A0
「そ、それじゃあ……ちひろさん。よ、よろしくお願いしますね」
それから智絵里はそう告げると、用が無くなった為か事務所から出て行き、帰っていった。
少しだけ軽やかな足取りで歩いていく智絵里の姿を見て、ちひろは微笑ましく思った。
「……さて。私も仕事に戻らないと」
帰っていく智絵里の姿を見送った後、ちひろは自分の席にへと戻り、再び仕事に手を付け始めた。
しかし、数分もした所でちひろは手を止める。気になる事があって身が入らなかったからである。
それでも進めようとし、何とか集中して取り掛かろうとするが、どうにも上手くはいかなかった。
その対象物が視界に入る度に、ちひろの集中力は欠けていくのであった。
そして遂には好奇心の限界を迎えたのか、その対象物にへとちひろは手を伸ばす。
ちひろが手を伸ばした先にあるのは、先程智絵里から預かったばかりのお守りである。
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