27: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/02(火) 22:33:05.36 ID:4cL6k3Eg0
「僕の研究は……簡単に言うと『愛』さ」
「やーん、ステキ」
まてよ……これは本当に僕の過去の栄光か???
しかも今更だが、僕はこんな馬鹿っぽい女と付き合っていたというのか?
ひと時の時間と物質的な距離が離れたせいか、なんとも自分が愚かしい選択をした気がしてきたぞ。
いや、僕は既に異世界に転移した身。彼女との縁など既に切れているに等しい。過去は全て向こう側に置いてきた。
「それで、その『愛』ってどういうのなの?」
「……『愛』というのは比喩表現さ。実際のところ、僕の研究しているのは『あらゆる人種、あらゆる言語圏で通じる新言語』についてなんだ」
「かつて、ザメンホフが考案した世界語『エスペラント』というものがあるが、僕の研究はそれをさらに超える言語を作り出すものなのさ」
「僕が目指すのは、空の上、太陽系の外、銀河系の彼方。要は、宇宙人にも僕たち地球人の意思が伝えられる言語なんだ!」
「それを僕なりに『愛』と表現したまでさ」
「うーん、よくわかんない」
「それじゃあアレシボメッセージは?」
「なにそれ?」
55Res/61.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20