【シャニマスSS】霧子「チョコレート、ツツジの花、フォークダンス」
1- 20
16: ◆/rHuADhITI[sage saga]
2019/02/15(金) 00:03:07.46 ID:zDo8rKZ40
最初の所から、その光景たちを想像してみた。

初めて行った場所で、見知らぬ人に絡まれて、『歌ってみろ』と凄まれて。

それなのに逃げ出さないで、ちゃんと歌って見せて、誰かを感動までさせて。

挙句の果てに、その場の空気を変えて、その場に居る多くの人を笑顔にした。

……全くもって、破天荒すぎだと思う。

『一声かけてくれ』というプロデューサーの言葉はもっともだ。

非日常的な状況を引き起こしたのは事実。

一歩間違えていれば、恋鐘ちゃん自身が危険な目にあっていたかもしれない。

だけど、それ以上に憧れてしまう。

その後のプロデューサーさんの、『よくやったぞ』という言葉に頷いてしまう。

パフォーマンスで人の心を動かして、その行動を変えて、1つの世界を作りだす。

まさしくアイドルだ。

そんなことが出来てしまう恋鐘ちゃんは、本当の本当に凄い人。

霧子「……恋鐘ちゃんは、さすがだね」

思っていることが口を衝く。

霧子「怖くは……なかったの?」

恋鐘「それは全然よ。昔、お父ちゃんが言っとったけん」

誇らしげに、恋鐘ちゃんが言う。

恋鐘「『海の男に悪いもんはおらんー!』って!」

霧子「……」

そういう問題なのか、とも思う。

だけど、その言葉で理解できた。

恋鐘ちゃんとわたしの違い、恋鐘ちゃんがそう出来た理由。

きっと恋鐘ちゃんは、どこまでも自然体なのだろう。

恋鐘「それによ? うちら、こんなに頑張っとるんやけん。そやったら……」

底の擦り切れた靴を拾い上げる。

恋鐘ちゃんは、そういうものだって誇らしげに、こう言えてしまうのだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
37Res/39.39 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice