146:名無しNIPPER[saga]
2019/02/14(木) 01:10:48.08 ID:scTEIUsao
(次、来たら、ころす)
(この木で、おまえの、目玉を、くりぬいてやる)
恐怖と入れ替わりに、姉の頭では殺意が鈍い音を立てて鳴り響いていた。
姉の目に映っているのは、憎々しい四本足の化物だけだった。
弟に襲いかかったことに対する復讐心も忘れ去り、残ったのは純粋な殺意のみであった。
手当たりしだいにこの犬っころを、咬み、ちぎり、引き裂きたかった。
頭のどこかに、この野犬に襲いかかり、押し倒し、骨から肉を引き剥がし、死にかけた心臓からおくりだされてまだ脈打っている血を飲むイメージがあった。
姉は極限的な状況で狂気に身を委ねようとしていた。
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