142:名無しNIPPER[saga]
2019/02/14(木) 00:21:17.33 ID:scTEIUsao
(だれか、助けて)
姉は心のなかで叫んでいた。
(お願い。私達を助けて)
ふいに朦朧とする意識の外で金切り声が聞こえた。
姉を背後にかばった小さな弟が、両手を広げバットをふり回していた。
野犬はじりじりと二人との距離をつめ、低い唸り声をあげながら今にも飛びかからんとしている。
(負けてらんないわね)
姉は歯を食い縛り立ち上がった。
(私はお姉ちゃんなんだから)
バットを弟から引ったくると、前に進み出た。
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