9: ◆C2VTzcV58A[saga]
2019/02/03(日) 21:14:04.24 ID:J29ir0nRO
飛鳥「ネネさんは、誕生日がめでたいことだと思うかい」
ネネ「? まあ、そうですね。親しい人がこの世に生まれてくれた記念日ですから」
飛鳥「そうか」
ネネ「飛鳥ちゃんは、そうじゃないんですか?」
飛鳥「そうじゃない……わけじゃ、ないけど。ボクは、ボクが生まれた日のことを知らないから。赤ん坊が、何も覚えているはずがないだろう?」
ネネ「それは、確かに。私も、自分が生まれた瞬間のことはなんにも覚えていません」
飛鳥「だからボクは、毎年誕生日が来るたびに考えるんだ。この一日に、どんな意味を込めるべきなのか」
ネネ「………」
飛鳥「……いや、すまない。変なことを聞いてしまったね。この話はこれで」
ネネ「どうして、込めるべきだと思ったんですか?」
飛鳥「え?」
ネネ「飛鳥ちゃんは、どうしてお誕生日に『意味を込めるべき』と思ったんですか?」
飛鳥「それは……そうだろう」
飛鳥「皆が祝ってくれるんだ。祝われる側が意味を見出せないのは、不義理だと思って………待て。何故そんなにニコニコ笑っているんだ」
ネネ「いいえ〜?」
飛鳥「笑ってるだろうっ」
ネネ「飛鳥ちゃん、やっぱりいい子ですよね」ナデナデ
飛鳥「わっ、急に撫で……」
ネネ「いい子いい子♪」
飛鳥「………何故だ。逆らえない」
飛鳥(これが本物の姉力なのか……?)
ネネ「いーっぱい、お祝いしますからね!」
飛鳥「いや、だからボクは」
ネネ「遠慮はダメよ? だって飛鳥ちゃん、他の子の誕生日は普通に祝ってるじゃないですか」
飛鳥「それはだな、ボクが好きでやっているだけで」
ネネ「というわけで、私も好きに祝います♪ みんな同じなんですよ? 相手のことが好きだから、お祝いするんです」
飛鳥「……前から思っていたけれど。ネネさん、意外と頑固だな」
ネネ「お姉ちゃんですから!」
飛鳥「姉は強いんだな……」
ネネ「飛鳥ちゃんも妹になります?」
飛鳥「遠慮しておくよ。栗原妹から、大切なお姉ちゃんを横取りしたくはないからね」
ネネ「飛鳥ちゃん……」ナデナデ
飛鳥「だから頭を撫でるのはやめてくれ……くすぐったいから」
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