11: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 07:34:48.32 ID:1UKtzxtK0
「あなたのことがずっと前から好きだったんです。付き合ってください!」
淀みなく口から出たことに一先ず安堵していた。
ぎゅっと目を瞑り、顔を伏せたが、階段の下にいる彼女には俺の表情が丸見えだったかもしれない。
12: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 07:36:42.42 ID:1UKtzxtK0
男「…………はぁ」パチッ
男「あさ、か」
男(昔の夢を見てしまった。思い出してしまった。許嫁と会った時に頭をよぎったことではあったが)
13: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 07:55:22.90 ID:1UKtzxtK0
登校中
「2番線、ドアが閉まります。ご注意ください」
プシュ----ウゥゥゥ
14: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 07:57:37.77 ID:1UKtzxtK0
友「にしてもお前に許嫁が出来るとはなあ。どんな奴だったんだ?」
男「うーん」
友「お前のこともやっぱし気になってたしな。結婚するかは別にしてもちょっくら付き合ってみるぐらい面白いんじゃね?」
15: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 08:00:43.49 ID:1UKtzxtK0
男(そして、日曜日になった。学校でも特に大したことも起きなかった。いつも通りの平日というわけだ)
男(日曜日ということは、あれだ。許嫁と会わなくてはいけない日だ)
許嫁「お邪魔します」ガラッ
16: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 08:02:55.68 ID:1UKtzxtK0
男「…………」スタスタ
許嫁「…………」トコトコ
男「…………」スタスタ
17: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 08:06:29.03 ID:1UKtzxtK0
男「着いたぞ。ここだ」
許嫁「おお……」
男「ここは広いし蔵書の数も多い。しかしそれだけじゃないぞ。市外の人でも利用しやすいんだ」
18: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 08:07:47.19 ID:1UKtzxtK0
許嫁「すごっ。すごいよここ」コソコソ
男「ふふっ。そうだろうそうだろう」
男(この図書館がすごいだけなのに、まるで自分が褒められているようだ)
19: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 08:10:41.39 ID:1UKtzxtK0
男「さてと……」
男(俺は専ら小説しか読まんのだよなあ)
男(本棚にもそれしかないし)
20: ◆Dt4E8frZ9k[saga]
2019/01/16(水) 08:13:14.59 ID:1UKtzxtK0
男「よう」フリフリ
許嫁「あ、借りてきたんですね」
男「ああ、許嫁さんは?」
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