3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/16(水) 00:59:19.72 ID:M4jexkrI0
「氷川さん」と、代わりに私を呼びかける声が響く。そちらへ視線を巡らせると、三十代半ばの男性……この書店の店長が、いつものように何も考えていないような顔で立っていた。
「はい。……ああ、もう上がりの時間ですか」
「そうです。もう陳列は終わりそう……ですね」
「ええ。では、これを片付けたら上がります」
「はい。お疲れさまでした」
「お疲れさまです」
店長はゆったりと頷き、あまり抑揚のない声で労いの言葉を吐き出す。私もそれに相づちを返してから、目の前の作業を片付けて事務所へ向かった。
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