46: ◆O.FqorSBYM[saga]
2019/01/06(日) 00:42:25.72 ID:S5Xl1a3+0
──ピシュッ!
1人走り出していた女看守があの塊を通り過ぎたのを確認すると。
1つの射撃音が響いた、それは当然奴らに向けて。
そうして起こるのは強烈な爆風と、爆風により背中が思い切り洞窟外へと押される感覚。
女看守「────なっ」
もうここからあのクリーチャー共が出てくることはないだろう。
尤もそこに取り残された彼女も同じこと、連鎖する爆発によって洞窟の入り口は落盤した。
彼女は愛する者為に、我が身を犠牲にしてまで奴らを足止めしたのであった。
??1「──なんだっ!? すごい爆発音がしたぞっ!?」
??2「...あっちだっ! あそこに人がいるぞっ!」
すると聞こえるのは、4日前は渇望していた者たち。
この未開の惑星になぜ人がいるのか、それは当然であった。
彼らの腕章には十字のマークが、この者たちこそが救命部隊の一員であった。
救命部隊1「だ、大丈夫ですか?」
女看守「あっ...あっ...」
救命部隊2「...どうやらあの洞窟から脱出したみたいだ、4日も暗闇の中にいれば精神衛生が穢れるはずだ」
救命部隊1「もう大丈夫ですよ、明るい場所で温かい食事も待ってますからね」
女看守「あぁ...あぁぁぁぁぁぁ...」
彼女は泣き崩れるしかなかった。
ようやく掴んだ平穏にだろうか、いや違う。
ようやく掴んだのは愛するもの、だがそれはもう掴めない。
救命部隊2「...だめだ、このまま持ち上げて運ぼう」
救命部隊1「よっぽど過酷な数日間だったようですね...無理もない」
────グイッ!
そうすると簡単に持ち上げられてしまった。
彼女は女性であるからだ、男性2人の救命部隊からすれば軽い荷物であった。
彼女は女性だ、だが初めて愛してしまった人物も女性であった。
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