33: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 19:29:45.13 ID:p8Id/7Jt0
だけど、地上の汚染には耐えられても、彼女たちは生物だ。私と違って、寿命がある。
長い時が流れ、ひとり、またひとりと、この世を去っていった。そして最後のひとりも。
「最後まで、手伝ってあげられなくて、ごめんね」
衰弱した、かすれた声でホタルさんがつぶやく。
「ごめんなんて言わないでください。みんながいてくれて、私はすごく助かったんですよ。とってもとっても、嬉しかったよ」
「……うん」
ホタルさんは弱々しく、だけど輝くような笑顔を見せて、それから、二度と動かなくなった。
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