魔王「停戦協定を結びに来た」受付「番号札をとってお待ちください」
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4: ◆yufVJNsZ3s
2018/12/31(月) 21:39:26.05 ID:sCIvJdmA0

 手持無沙汰になってもう一度周囲を窺います。窓口は八つ。手前三つが「総合案内・証明書発行」、奥に向かって「魔術使用許可申請・特許申請」が二つ、「転移申請」「未踏地名簿閲覧・探検要綱閲覧」「小規模紛争相談」が続く。
 受付に使われているのは無垢のハチフの天板。それはエルフの大森林の奥でないと、よっぽど手が入らない逸品です。随分と見栄を張ったものだと驚嘆するばかりですが、アトレイが言うにはここは「王都」というもので、……なんだっけ? まぁいいや。

 受付で対応する係員の後ろには、魔術式が浮かんでは消え消えてはまた浮かび、恐らく書類の写しだとか、質疑応答だとかを吐き出していました。それに応対するのは小型の人工妖精。ルーン文字を束ねて引っ掴み、あちらこちらを行ったり来たり。
 がんばれー、と小さく呟きました。あんな小間使いで一生を終えるなんて、虫けらの命はかくも安っぽい。同情の一つでもしてあげないとバチが当たります。




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