ダイヤ「クリスマスのサンタさま」千歌「……え?」
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11: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2018/12/28(金) 05:42:41.56 ID:61VgGgXt0


自転車を押しながら、スマホで次のメンバーを探す。


千歌「……善子ちゃん! 善子ちゃんなら何かいいもの持ってるかも!!」


それっぽいもの即席で貰う! 何か高価なものだったら、あとでどうにか新しいものを買って返そう、それでいこう。

──prrrrrr...


千歌「……善子ちゃん、お願い……」


──prrrrr....


千歌「……く……ダメか……」


ただ鳴り続けるコール音に諦めそうになったところで、


善子『──あ、あんた何時だと思ってんのよ……』

千歌「善子ちゃん……!!」


繋がった……奇跡だよ……!!


千歌「あ、あのね、善子ちゃ」

『誰から?』

善子『え、あ、ちょ、リリー』

千歌「……は?」

『今日は私以外のこと考えないって、言ってたじゃん……』

善子『え、あ、いや……』

『誰か知らないけど……ごめんなさい、そういうことだから』


ブツ。ツーツー。


千歌「…………」


自転車に跨り、ペダルを踏み込む。


千歌「……うん! だって今日は聖夜だもんね!! 恋人たちの夜だもんね!!! 仕方ないよね!!!! むしろ、ごめんね善子ちゃんも梨子ちゃんも!!!!!! 恋人たちの夜に水を差しちゃったね!!!!!!!!」


もはやヤケクソ気味に自転車をかっ飛ばしながら、内浦の夜の海に私の叫び声が、吸い込まれていく。

──あ、なんか涙出てきたかも。





    *    *    *


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