勇者「彼は正しく英雄だった」
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277:名無しNIPPER[saga]
2019/01/24(木) 00:08:22.12 ID:kY2YNde0O

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酒場に到着したが、そこに傭兵達の姿はない。

二人は静まり返った酒場の中央で呆然と立ち尽くし、暫く動くことが出来なかった。

どれだけ時間が経とうと賑やかさが戻ることはなく、落ち着かない静けさだけがある。

床に転がる酒瓶が、からからと音を立てた。

二人は顔を見合わせると意を決して応接室へと足を踏み入れたが、そこに受付嬢の姿はない。

机はいつも通り綺麗に整理整頓されていて、作成していたであろう依頼書が置かれてある。

杖も車椅子も何もかもがそのままの状態で残されており、不自然な程に変わりはない。

ただ、彼女の姿だけがない。微かに残された彼女の存在感が、二人の心を余計に締め付けた。

そこにいるはずの人物がいない。そこにいるはずの人物が突然姿を消す。それは二人にとって二度目の経験だった。



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