【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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8: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/18(火) 23:53:05.45 ID:VBBUIhpA0


見たことのない、クリーム色の丈の短いセーラー服型の制服。長い三つ編みにおさげの黒髪。腕にも脚にも、これでもかと言わんばかりに魚雷発射管が装着されている。


「あー。はじめまして、ってゆーか久し振り、ってゆーか……やっぱ、はじめまして、かな? あたしは北上。球磨型の重雷装巡洋艦、ハイパー北上さまだよー」


ひらひらと手を振るとおさげの艦娘は、よっ、と声をあげて机から飛び降りた。

弾むような足取りで阿武隈に近づくと、いきなり阿武隈の頭をがしっ、とつかんで、前髪をわしゃわしゃとかき回してくる。


「なーにさ阿武隈ー? ずいぶんとまあ、可愛くなっちゃってー?」

「ちょっと、やめてよぉ! 前髪直したばかりなのにぃ!」

「前髪なんか別に気にすることないじゃーん。どーせ海に出れば、海水と潮風で、ばっさばさになっちゃうんだし」

「それでもやなの!」

「新人のくせに生意気だなー」

「馬鹿にしないで! あたしだって、やれば出来るんだから!」

「ほ〜……。その負けん気、いいねぇ、しびれるねぇ。……よし、決めた。阿武隈、あんたの教導、あたしがやるから」

「ふえぇっ!?」


五十鈴が顔に手のひらを押し当てて、処置無し、とばかりにため息をつく。


「……まぁ、あんたがそう言うなら任せるけどさ……北上、あんた、あたしの妹、あんまいじめないでよね?」

「ふえぇっ!? そんなぁ!? やだぁ、五十鈴お姉ちゃ〜ん!」


――それが、艦娘・阿武隈と艦娘・北上との、初対面での会話だった。





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