【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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65: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/19(水) 16:20:42.81 ID:ER7oh7KA0


「……んなワケあるかい、ドアホー!!」


ばっしーん、と後ろから北上の頭をはたいたのは、軽空母・龍驤である。


「コラ北上! あんまシャレにならん冗談言うてたらどつくで!」

「あたた、もうどついてるじゃん……っていうか、シャレにならないって認めてる時点でもう」

「まだゆーかー!!」


騒いでいる二人の声も耳に入らず、呆然としている阿武隈の肩をぽんと叩いたのは軽空母・隼鷹である。


「あっはっは! そりゃいきなりの事だし、驚くよねぇ?」


そこで急に阿武隈の耳元に顔を寄せ、小声でささやきかける。


「……でも、あんな事言ってるけどさぁ、今回あんたを旗艦に、って推したのは北上のやつなんだよ?」

「……え」

「阿武隈にはもうそれだけの力はあるから任せて大丈夫、何かあれば自分がフォローするから、ってさ。愛弟子を想う師匠の親心、ってやつ? ……かーっ、泣かせる話だねぇ!」

「…………」

「まっ、このメンバーにしても、あんたの旗艦デビューが成功するよう万全の布陣を整えてくれたんじゃない?気楽にどーんと構えてようぜ、どーんとさ!」

「……」


阿武隈の視線の先では、北上と龍驤がまだ騒いでいる。

(……何よ、らしくない事しちゃって)


阿武隈はぎゅっと服の裾を握りしめた。


これだけのメンバーで、相手は勝手知ったる北方第二海域。戦力的には不覚を取る要素は見当たらない。

とは言え、阿武隈にとっては実戦出撃における初の旗艦拝命である。

正直、うまくやれるかどうかの保証はない。

期待に応えられるかどうかの自信はない。


(……けど)


――それは、「あの作戦」の時も同じだったのだ。


(……あたしだって、やる時はやるんだから!)


自分の力が必要とされているというのなら。

期待されているというのなら。


(……奇跡だって起こしてみせる! あたしは軽巡阿武隈――期待に応える艦なんだから!)





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