【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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48: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/19(水) 13:04:38.22 ID:ER7oh7KA0
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「……あ゛う゛ぅ……身体中がいだいよぉ……五十鈴お姉ちゃぁん……いっそ、いっそひと思いにごろじで……」

「……今日はまた、ずいぶんと絞られたみたいねぇ」


軽巡寮の三人部屋。

三段ベッドの下段に横たわり、疲労と打撲と筋肉痛とに呻いている阿武隈を見て、五十鈴は苦笑した。


「あの人絶対、あたしを合法的に殺す気なんだと思うの……」


部屋に戻ってシャワーを浴びた後、いつものように髪を念入りにドライヤーしてとかす気力もなく、部屋着に着替えるなりベッドに倒れ込んだ阿武隈である。


「……あー、あたしも大井さんに教導についてもらってた時、そう思ったなー。てゆーか阿武隈ちゃん、おへそ出てる」


ベッドの脇から覗きこんできた鬼怒が、手をのばして阿武隈のわき腹をつんつんとつつく。


「ひゃうんっ!? ……って、あだだだだぁ」


悲鳴をあげて鬼怒の手をはねのけようとする阿武隈だが、その動きさえ全身の痛みでままならず、うーうー呻くばかりである。


「……やめなさいっての」


丸めた雑誌で鬼怒の頭をぽかりとやり、五十鈴は阿武隈の部屋着の裾を直してやった。


教導艦といっても北上自身、秘書艦としての業務や出撃、演習等もあるため、毎日つきっきりで阿武隈の指導に当たる訳ではない。

座学にしろ実技にしろ、新しく着任した艦娘の訓練は数人のベテランがローテーションを組んで、得意分野ごとに持ち回りで行うのが基本である。

ただ週に一〜二日程度だが北上が身体を空けられる日があり、そうした日は朝から晩まで足腰たたなくなるまでしごかれるのが常だった。


「明日が休みの日で良かったわね」

「う゛〜、前回の休みも前々回の休みも筋肉痛で動けなかったから、明日こそはお出かけして美容院行こうって思ってたのにぃ……。絶対あの人、あたしの休みを潰させるためにわざとやってるに決まってる……」

「被害妄想だなぁ」


鬼怒が呆れる。


「贅沢言ってんじゃないの。うちの鎮守府でも最高練度の艦娘に鍛えてもらってるのよ? ありがたいと思いなさいな」

「……だってあの人、自分からはめんどくさがってほとんど教えてくれないし。……魚雷の構造とか雷撃理論に関してだけは、三時間ぶっ続けで話してたけど」

「あー……」





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