【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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24: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/19(水) 00:47:08.87 ID:ER7oh7KA0


「自分たちの姿が水観に捕捉されることは最初から折り込み済み……ううん、むしろ、自分たち自身を囮にして、相手の思考と進路を誘導した……?」


阿武隈は呆然とした。理屈の上では解る。だが考えるのと実行するのは雲泥の差だ。


「そうね……【アウトレンジから一方的に十字砲火を加えることができる有利な位置】を鼻先にちらつかせて誘い込む、そこまではまだいいわ」


五十鈴か呆れたように口にする。


「……問題はその位置とタイミングを完璧に読み切る勘と、あれだけの距離を進ませながら狙い通りの位置に甲標的を到達させる職人技よね」



(……ううん、それだけじゃない)


阿武隈はぞくりとした戦慄を覚える。


(……凄いのは、読みを的中させたことそれ自体じゃない。その自分の読みを全面的に信じて、全てを賭けられたこと)



大和と武蔵が予測と違う動きをしていたら?

甲標的が少しでも早かったり遅かったり進路がズレていたら?

数秒、数十メートル、数度の角度の誤差で、この結果はなかったはずだ。

自分たちの読みや狙いが外れることなど微塵も考えず、己の判断と技術に全てを委ねられる、絶対の自信。



「……ああ、それはただの慢心。あいつらのことだから、多分初撃が外れたら外れたで、相手の砲撃全部よければいいやとか考えてんのよきっと」


五十鈴の言葉に提督がうんうんと頷く。


「そうそう、実際、それでしょっちゅう大破撤退食らって帰って来るんだよなぁ」

「えええ―……」





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