【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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19: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/19(水) 00:30:41.91 ID:ER7oh7KA0

北上と大井、大和と武蔵は演習開始以来、それぞれ演習水域の外周をなぞるように移動している。

それぞれがこのまま完全に外周沿いに航行し続けたとすれば、北東の隅を先に通過した北上が東辺上で武蔵と、南西の隅を通過した大井が南辺上で大和と、それぞれ会敵することになるだろう。


だが、北上と大井は、それぞれ北辺・西辺の半分程を移動したところで、それぞれ九〇度転進した。演習水域の中心で合流を図るつもりのようだ。


「一対一の戦いを挑むと見せかけて相手を分断。そこから速力を活かして相手より先に合流。分進合撃で二対一に持ちこむつもり……?」


モニターを見ながら阿武隈は息を呑む。




一方、演習水域では。


「……無線で連絡を取り合った様子もないのにほぼ同時に転進か。この連携の取れたタイミング、転進の旋回半径の小ささ……流石に見事な練度だ。だが」


武蔵が獰猛な笑みを浮かべ、西に向かって進路を取る。


「その動きはこちらから全て丸見えです。それに……」


大和もまた、北方向に転進する。



俯瞰して見れば、大井と北上はそれぞれ北と西から演習水域の中心点で合流を図り、それに遅れる形で大和が南南東から、武蔵が東南東から中心点に向かうように見えただろう。

だが、大和と武蔵は中心点を視界におさめる遙か手前で足を止めた。

二人の艤装が唸りをあげ、砲塔が旋回する。


「私たちの射程……お忘れではないかしら?」


大和が、武蔵のものとは違う、しかし見ようによってはさらに獰猛な、婉然たる笑みを浮かべた。




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