【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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11: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/18(火) 23:59:46.58 ID:VBBUIhpA0
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「……遠慮は要らん。お前たち二人で叩き潰して来い」


提督の言葉を聞いたとき、阿武隈は耳を疑った。


「りょーかーい。んじゃ、ギッタギッタにしてやりましょうかね〜。大井っち、行っくよ〜」

「はい、北上さん!」


……まさか、さらに耳を疑うような台詞を吐いて、二人が平然と歩き出すとは。


「ちょっ……司令官!あれ、いいんですか?」

「ん?ああ。あそこの提督はこの3ヶ月、ずっとあの編成だ。大和型の建造に成功したことをやたら自慢するくせに、出撃にも攻め手側の演習にも参加させず、改修ゼロ、練度ゼロのまま放置してる。しかも、潜水艦隊で挑む相手に対しては臆病者呼ばわりだ。ここらでひとつ、痛い目を見せてやらないとな」

「……は?」


――何を言ってるのだこの人は。


「……そのくせ、トラックでの大規模作戦の時は、戦力不足を言い訳に楽な方楽な方に回ろうとしやがって……。あそこの提督が大和型をちゃんと鍛えて戦力に仕上げていれば、あの時も、もう少し楽に戦えていたはずなんだ。まったく、これだから、妙な美意識とプライドばかり高いお坊っちゃま提督は……」


「……え―っと……」


――どうしよう。話が通じない。


今回の模擬戦演習の相手鎮守府が出してきたのは戦艦が二隻。

それも、ただの戦艦ではない。

史上最強の呼び声も高い大和型の揃い踏みだ。二隻編成とはいえ、撃沈判定まで追い込むには、こちらに戦艦や空母が複数いても骨が折れる相手である。

いくら練度が高いとはいえ、軽巡あがりの艦娘二名のみで挑ませるなど、正気の沙汰とは思えなかった。

阿武隈はぱくぱくと口を開くが声が出て来ない。その肩に、ぽんと五十鈴の手が置かれた。


「あの二人なら大丈夫。余計な心配するより、しっかり見て勉強しなさい。一瞬も見逃すんじゃないわよ」

「べっ……別に! 心配してるわけじゃないもん! 特に北上さんの事なんか!」




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