【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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102: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/19(水) 23:50:14.72 ID:ER7oh7KA0


「……何からどう話したものかしらね……」


大井は出されたお茶にひと口だけ口をつけ、ぽつりぽつりと語り出した。


「……まず、最初にはっきり言っておくけど、今回の件に関して、私に阿武隈さんを責めるつもりはないわ。ミスの件を勘定に入れたとしても、阿武隈さんはよく頑張ったと思う。これは提督も同じ意見よ。誇っていいわ」


そう言われても、阿武隈や五十鈴の表情は晴れなかった。


「ただ、北上さんには……それでも満足できなかったのよ」

「……それが解んないってのよ。 教導として北上は阿武隈に、随分目をかけてた。 普通以上に厳しく接して、よく鍛えてくれてたと思う。 むしろあたしは感謝してたくらいよ」


五十鈴の声は険しい。


「……けど、たった一度のミスも許せないって、そりゃあんまりじゃない? 新人だなんて甘えるレベルはとうに過ぎてるにしても、出撃艦隊の旗艦としては今回が初の実戦任務。それを……」


言いつのろうとする五十鈴を、大井は片手をあげて制した。


「……誤解しないで。北上さんが許せなかったのは、阿武隈さんのミスについてじゃないわ。……確かに厳し過ぎる物言いはしてたみたいけど、阿武隈さんが気付いて反省したのなら、それについてはきっと北上さんも許してたでしょうね」

「じゃあ何よ。死ねとか沈めとか、暴言吐いたからだって言うの? そんなもん、教導やってりゃいくらでも浴びる言葉でしょ? ……なに今さら繊細ぶってんのよ」


新人を指導する教導艦は怖れられ、嫌われ、憎まれるのが仕事のようなものだ。むしろそれくらい厳しく接しなければ、後輩艦娘を育てることなどできはしない。

特に血の気の多い駆逐艦などが面と向かって反抗したり、半ば本気で殺害予告してきたりするのは、一度でも教導艦をつとめた経験がある艦娘ならば通過儀礼とさえ言えた。


「それに比べりゃ、阿武隈の暴言なんて可愛いもんよ。……むしろここまで殺してやるの一言が出なかっただけでも特筆ものね。だいたい……」

「……お姉ちゃん、ちょっと黙ってて」


阿武隈は――小さな声で、しかしはっきりとそう言った。

不承不承、五十鈴が矛先をおさめる。


「……何か理由があるんですね?」


阿武隈はまっすぐ大井の目を見る。


「教えて下さい。多分あたしは……あたしだけは、知らなくちゃいけない気がする」




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