48:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 00:07:38.32 ID:UJ40b2tyo
「確かに、この時代にもなって30年も前の古くさいアイドルに憧れて、そんなアイドルに自分もなりたいだなんて真剣に考えてるのは、私くらいしかいないと思います。
だからこそ、なんです。 ……私しかいないからです」
「……君しか?」
「私がこの夢を諦めたら、同じように清純派アイドルになろうとする人なんていない。 いなくなっちゃうんです。 私や……母が大好きなアイドルたちは」
まだ諦めたくない。悔しい。
この人に思いの丈をぶつけても、もう遅いのに。
「自分が理想とするアイドル像が今時必要とされていないことくらい、分かってます。でも、それでもやらなきゃいけないんです……」
「……」
「だって、今それになれるのは……なろうとしてるのは、私だけで……たぶん、私が最後の一人だから……!」
「……」
「同じようにどこかで、清純派アイドルを好きでいる人たちに、少しでも届けたくて……私みたいなのが、まだいるって事を……」
こうやって本音の本音をこぼしていくと、一緒に涙までこぼしてしまいそうだけれど。
「―――そう思ってたんですけれど、やっぱりダメだったみたいです」
ぐっと肩に力を込めて、深呼吸してを繰り返して、ようやく私は言いたいこと全てを語りました。
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