30:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:44:38.43 ID:wXX+fiS7o
「あのさ。ぶっちゃけ、ハスミンの趣味は古くさいよ」
「うっ……」
クラスメイトの中でも昔から仲の良かった友人が、ぴしゃりと言い放ちました。
「でも、いいと思う。 そういう昔のものが好きなところがハスミンらしいし、『だっちゅーの』が新しい方のギャグだと思ってる、そのズレっぷりもハスミンらしいなって思うし。
私たちはさ、昔のアイドルのことは全然わかんないけど……ハスミンなら、本物でしょ。 そういうアイドルになれるかもね」
続けてクラスの男子が、「さすがにセイコちゃんくらい知ってるよ!」とか、「うちのオカンも好きで聴いてるぜ」とか、彼ららしい言葉で精一杯応援してくれているのが分かります。
子供の頃から、自分の趣味は変だ、きっと笑われるなどと、好きなものに関して周りと壁を感じていました。
単純に、自分から壁を作っていたに過ぎなかったのです。
胸を張って好きだと言えるもので、人から認められるというものがどれほどの喜びか、初めて分かったような気がしました。
「みんな、ありがとうございます……蓮実、一生懸命頑張ります! 私の大好きな清純派アイドルに、きっとなってみせます!」
再び大きな拍手で教室が湧いた後、今後のためにと、クラスメイト全員にサインをせがまれたのもいい思い出です。
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