ターニャ・フォン・デグレチャフ「座薬型、演算宝珠……?」
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46:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/09(日) 02:06:35.98 ID:qy0gTOWh0
(くそっ! 完全に閉じ込められた!!)

ヴァイス中尉は焦っていた。
通された部屋には窓がなく、扉も鋼鉄製。
実験を邪魔されないように、シューゲル主任技師の命令で鍵をかけられ、軟禁されていた。

(2人は無事だろうか……とても心配だ)

事前にデグレチャフ少佐に尋ねた情報によると、シューゲル主任技師は無茶苦茶らしい。
だからこそ少佐は自分を連れて出向いたのに。

(なんという体たらく! 自分が許せない!)

今まさに危機に瀕しているかもしれない上官とその副官の元へ駆けつけられない不甲斐なさ。
ヴァイス中尉はそんな無力感に苛まれていた。

と、その時。ガチャリと、扉の鍵が開いた。

「まったく、どうして施錠など……」

小声を口にしつつ部屋に入ってきたレルゲン中佐に、ヴァイス中尉は詰め寄って、尋ねた。

「少佐殿と副官に何かあったのですかっ!?」
「お、落ち着け、中尉。母子共に健康だ」
「は?」

何を言っているのかはわからないが、とにかく無事らしいとわかり、ほっとする。

「大隊副長のヴァイス中尉だな? デグレチャフ少佐の命令だ。直ちに出頭したまえ」
「はっ!」

ともあれ、ようやく自分の出番が来たらしい。


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