ターニャ・フォン・デグレチャフ「座薬型、演算宝珠……?」
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23:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/09(日) 00:54:39.22 ID:qy0gTOWh0
(自ら早く挿れて欲しいとねだるとは……!)

レルゲン中佐は愕然とした。ありえない、と。

(やはりこの戦争狂は実験を楽しんでいる!)

先程からおかしいとは思っていたのだ。
演算宝珠が振動するアクシデントがあったにも関わらず、実験を続行するなど考えられない。
それを理由に中止したとしても何も問題はなかったのだ。ありのままを上に報告すれはいい。
それなのに、デグレチャフ少佐は続行した。
もちろん言葉の上では不満を口にしていたものの、結局はこうして実験を続けている。
要するに、自らの意思で、この状況を満喫しているのだ。俄かには信じ難いことである。

(しかも、この私にその役目を押し付けた!)

改めて、その周到さに背筋が凍る。
自分が楽しんでいることを隠蔽する為に、さも困ったふりをして、上官に手伝わせる。
それによって、周囲の見方は大きく変わった。

(あの副官の目つき……完全に嵌められた!)

まるでゴミを見るような視線を向けられて。
レルゲン中佐は自分が罠に嵌ったことを悟る。
そのセレブリャコーフ少尉の目つきには、覚えがある。デグレチャフ少佐と同じ目つきだ。

『間引くぞ』

と、言われた気がした。

(ッ……こうなったら、やるしかない!)

あれは、人を虫けらとしか思っていない目だ。
間引かれたくないと、レルゲン中佐は思った。
もはや、後戻りは出来ない。覚悟を、決めた。


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