ターニャ・フォン・デグレチャフ「座薬型、演算宝珠……?」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/09(日) 00:05:35.14 ID:qy0gTOWh0
「久しいな、デグレチャフ少佐!」
「お久しぶりです、シューゲル主任技師」
「よく私の工廠へ来てくれた! 歓迎するぞ!」
「いえ、上からの命令ですのでおかまいなく」

第二〇三遊撃航空魔導大隊の大隊長であるターニャ・フォン・デグレチャフ少佐は、参謀本部の密命を受け、帝国軍エレニウム工廠を訪れていた。
その来訪を今か今かと待ち構えていたのは、この工廠の主任技師である、アーデルハイト・フォン・シューゲルだ。異常にテンションが高い。
元より狂人として帝国内外にMADの異名を轟かせているとはいえ、嫌な予感がプンプンする。
前線から何故わざわざ工廠へ向かわされたのか、目的は知らされていないが、きな臭い。

「相変わらずの5分前行動とは感心だな! どうやら少佐も今日という日を心待ちにしていたと見受けられる! 慧眼とはまさに貴官のつぶらな瞳のことを言い表わしているにに違いない!」
「ドクトル、世辞はそのくらいで本題を」
「まあ、そう急くな。ところで少佐、そちらの女性士官は誰かね?」
「ああ、彼女は私の副官です」

身の危険を感じていたデグレチャフ少佐は盾代わりに自身の副官であるヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ少尉を同伴させていた。

「ヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ少尉であります! お初にお目にかかります、ドクトル・シューゲル主任技師!」
「おおっ! デグレチャフ少佐の副官とならば、優秀な魔導師に違いあるまい! 歓迎するぞ!」
「はっ! 過分なお言葉、恐縮であります!!」

副官に対しても、この高待遇。
やはり、おかしい。違和感しかない。
日頃、魔導師をモルモットとしか見ていないシューゲル主任技師のこの変質ぶりに、デグレチャフ少佐は警戒心を最大まで引き上げた。


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