【シャニマスSS】甜花「シンデレラと」夏葉「サンドリヨン」
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47: ◆/rHuADhITI[saga]
2018/12/05(水) 00:30:06.04 ID:eg1fP+qa0

甜花(だって、この言葉は……! 甜花が甜花に、言いたかった言葉だから……!)

甜花「『歌うのは好きなんでしょう?』」

夏葉「『それは、そうだけど……』」

甜花「『それなら、行かなくちゃ』」

さらにもう一歩、シンデレラに近づく。

甜花(この話のシンデレラは、甜花だから……!)

甜花「『嫌なことならまだしも……好きなことから逃げるのは、もったいないわ』」

夏葉「『分かってる。分かってるの』」

甜花「『それなら』」

夏葉「『だけど、怖いの。好きなことでも、失敗するのは怖いの』」

夏葉「『また足を引っ張ってしまう事が、恐ろしいの』」

甜花(変わりたいって……! 震えながらも、ちゃんと思えてるから……!)

甜花「『私は……シンデレラと歌いたいわ』」

夏葉「『そう、言ってくれても……!』」

サンドリヨンも膝を折る。

シンデレラと、目の高さを合わせる。

甜花(それでいて、甜花は……! もう……!)

夏葉「『それでも、力が入らないのよ。頑張ろうって思うのに、頑張れないよ……!』」

甜花「『大丈夫よ、大丈夫』」

甜花「『困っている時はいつだって、私が手を貸してあげる』」

甜花(──もういっぱい……! お手本を魅せてもらったんだから……!)

シンデレラの手に、自分の手を伸ばす。

その手を取って、彼女を立ち上がらせるために。

しかし、それは決して掴むようなモノでは無く

暖かさが伝わるように、しっかりと、シンデレラの手を包み込んだ。

甜花「『行きましょう、シンデレラ。きっと何とでもなるわ』」

そして、シンデレラに微笑みかける。

自分はその手を、ようやく取ることができたのだった。


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