7:名無しNIPPER[sage]
2018/12/03(月) 22:59:54.86 ID:HY1MskrZ0
結果、ホワイトボードの隅に書かれることとなった茜の返信――慌てた筆跡の「いったん中止」が痛々しく視線をひくのである。
そうして、それを書かざるを得なかった本人の落ち込む姿というのも、また。
「すまないけど春香、麗花、少しの間だけ茜と二人きりで話をさせて欲しい」
言えば、「分かりました」と春香が頷いた。
「お願いしますね」と麗花が続く。
さらにレッスン室に行ってますねと控え室から二人が去っていくが、
その間、一人残される身の茜は微動だにしなかった。
いいや、彼女はずっと前から奇妙なほどに静かだった。
それは春香たちを心配させる程に。
普段の茜ならこんな時こそ軽口を叩き、必要以上の笑顔を周囲に振りまいていたハズだ。
……なのに、そうする余裕も無いというのは。
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