60: ◆GO.FUkF2N6
2018/12/23(日) 20:56:23.36 ID:l63Jdi8N0
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仁奈ちゃんと暮らしはじめて2か月と1日。
2か月記念をお祝いして盛り上がった気分のまま事務所に行くと、プロデューサーからお呼びの声がかかった。
もしかしてキミも祝ってくれるの?
プレゼントなら掃除機がいいかなー、あの丸っこい勝手に掃除してくれるやつ。
「掃除機の用意はしてないが、プレゼントっていえばそうかもな」
そう言いながら仁奈ちゃんに数枚の紙の束を渡して、頭をがしがし撫でる。
「仁奈が出てる番組、今度2時間の生放送をやることに決まったぞ。しかも7時からのゴールデンタイムだ」
「え、ええー!? な、生放送でごぜーますか!」
大きな声が事務所に響く。
なになに、あっほんとだ、生放送って書いてる。
プロデューサーからのプレゼントっていいのかわからないけど、たしかにこれは朗報だ。
「2時間もなにする予定なの?」
「親に感謝の手紙を書いて朗読するってやつらしい」
「ふーん。いかにも泣かせよーって魂胆がミエミエだねー」
「志希おねーさんも泣いちまうでごぜーますか?」
あたし?
うーん、どうだろーか。わかんない。泣いたことないし。
あたしに泣く機能なんてついてないんじゃない?
カミサマが付け忘れちゃったのかにゃ。
それはともかく、企画自体は仁奈ちゃんにぴったりなんじゃないかな。
この子の両親に対する気持ちは本物だし、きっといい手紙を書いてくれると思うよ。
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