18: ◆GO.FUkF2N6[sage saga]
2018/12/04(火) 18:59:42.61 ID:KkkdUbN10
そんなこんなで大学に入学して、パパと同じ研究室に所属できるようになってから、彼の研究を手伝うようになりました。
大学での生活はいままでと違って刺激的でした。
日本にいたときと違って、女の子の言ってることを理解してくれるクラスメイトもいましたし、暇つぶしに遊べる知識のおもちゃもたくさん転がっていました。
それに、ずっと離れ離れだったパパと研究室で寝泊まりできたりもして。
はじめは充実していたのです。
だけど。
「……もう私に話しかけないで」
「むむ。それはなんで? 理由を教えてくれないと──」
「うるさい!」
パパの研究室のゼミ生だったその子は、女の子を睨んで言いました。
「あんたみたいなバケモノに、あたしの気持ちなんてわかるわけないでしょ!」
結局、なにも変わりませんでした。
未知はだんだん既知になって、どんどん退屈するようになっていって。
女の子がなにかをやるたびに、次第に周りから人がいなくなるようになって。
いつしか彼女の日常は、おなじみのにおいで充満するようになったのです。
92Res/82.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20