【ミリマス】チハヤ「さあ、みんな。お茶会にしましょうか」【EScape】
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37:名無しNIPPER[saga]
2018/12/03(月) 22:18:09.48 ID:9NlEZLcr0
……チハヤは、本当にチハヤにそっくりでした。
外見や声だけでなく、しゃべり方や考え方、人格、あらゆる面において、
まさに私たちが知る限りの人間のキサラギチハヤそのものでした。

でも、覚えていない。
あのチハヤなら覚えているはずのことを、このチハヤは覚えていない。
言ったはずのことを言っていない。
聞いたはずのことを聞いていない。

もしこのチハヤが人間のチハヤと全く違っていたのなら、そんなことは気にならなかったでしょう。
けれど、記憶以外が全く同じだからこそ、私たちは……。
特にツムギは、心に影を落とさずにはいられませんでした。

ツムギが記憶を混同してしまったのは、茶葉の件だけではありませんでした。
その後も数度にわたり、人間のチハヤとの思い出と、アンドロイドのチハヤとの思い出が、
ふと気を抜いたときに混在し、そのたびにツムギは、とても悲しそうな顔を浮かべていました。

ツムギは、きっと私よりもさらにチハヤのことが好きだった。
また私よりも、感情の起伏が大きな子でもありました。
だからこそ、大切な思い出が忘れられているのだと、
そう感じてしまうことが、私よりもずっと強かったのだと思います。


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