59: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:27:38.40 ID:1XyBkUcg0
一週間もしないで病院を飛び出した彼は
遅れを取り戻すようにまたがむしゃらに働いていました。
60: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:28:38.44 ID:1XyBkUcg0
だから社長に直談判して
彼を少し休ませるようにお願いしたんです。
61: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:30:11.04 ID:1XyBkUcg0
だから彼は私に心配をかけまい、
と余計に仕事を張り切るようになったんです。
62: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:31:12.87 ID:1XyBkUcg0
11月の終わりに……ノミネートが発表されました。
63: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:32:51.07 ID:1XyBkUcg0
だから、少し怖気づいて……彼に励まされて。
私が彼を励まして。
64: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:33:31.48 ID:1XyBkUcg0
もう一度自分を奮い立たせて、
最後のひと踏ん張りだからって。
65: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:38:56.31 ID:1XyBkUcg0
12月24日……IA大賞の授賞式の日。
朝から会場に入って念入りに打ち合わせとリハーサルを繰り返してました。
66: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:39:35.99 ID:1XyBkUcg0
夕方、もう私は何度か彼に電話をかけました。
繋がるのは留守電だけ。
彼の性格だから、どこかで何か忙しく動いているのかもしれない。
67: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:40:31.29 ID:1XyBkUcg0
「いよいよですね」
「ええ……もう緊張しっぱなし。全然眠れそうにないの」
68: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:41:31.10 ID:1XyBkUcg0
「愛しています。IA大賞が終わったら
正式にお伝えしたい大事なお話があります」
「なによ、今言いなさいよ」
69: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/12/02(日) 00:42:58.41 ID:1XyBkUcg0
「うぐ……。ふふ、ねえ?」
「はい」
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