勇者「最期だけは綺麗だな」後編
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8: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2018/11/30(金) 00:17:33.29 ID:ACoeMgAUO

【#2】日々

村娘「ただいま〜!」

トテテ

少女「お帰りなさい!」

村娘「ただいま! 皆いる?」

少女「うん、今日はお姉ちゃんが最後だよ?」

村娘「そっか。ご飯はもう食べた?」

少女「ううん、皆で待ってた」ニコッ

村娘「えっ!? 帰りが遅い時は先に食べててって言ったのに……でも、ありがと」ニコリ

少女「うん!」

彼女達の日常は、何かに脅かされることなく緩やかに過ぎていく。

皆、同じ村の出身で気心の知れた仲。境遇もあって、その結束は固い。


「いただきまーす!」


この十代半ばから十代後半、年若い女性のみが住む家は、空き家を買い取ったもの。

彼女達は難民である為、移住などの面倒な手続きや審査はあったが、出すものさえ出せば、普段は顰めっ面の役人達も笑顔で迎えてくれた。

それは決して安い買い物ではなかったが、勇者に半ば強引に手渡された金貨袋に与えた打撃は微々たるものだった。

以来、その金には一切手を付けず、大事に保管してある。いざという時の為に。



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