勇者「最期だけは綺麗だな」後編
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14: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2018/11/30(金) 00:51:36.47 ID:3FAauqcKO

「……」

ぶるりと体を震わせながら、そっと胸に手を当ててみると、早鐘を打つ鼓動がある。

(生きてた……でも、どうしよう)

降りる手段がない。それ以前に、どうやって岩の上に登ったのだろうか。

幾ら考えてみても少女には分からない。

その時、背後に何かが降り立った。

音が大きい、少なくとも鳥ではない。近付いてくる足音は獣ではない。

恐る恐る振り向くと、そこには

「目が覚めたようだな」

素っ裸の少年がいた。

「何で裸なの?」

他の何よりも、少女にはそれが気になった。



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