提督「漂流するラヴレター」
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6:名無しNIPPER
2018/11/27(火) 16:40:16.45 ID:5RohFdgU0
海は白じみ、波は静かに揺れる明くる朝。横道から繋がるあの空間で提督と潮は出会った。曙が二人のそこにいく時間帯を調整したのだ。

提督は手ぶらであったが、潮の手には今日流そうと思っていた小瓶が握られている。

それで提督は全て納得したかのように言った。「なるほど相手は君だったのか潮。いや、確かにご飯もこちらの地方寄りだったし、季節外れの祭りイベントの話と何となく予兆はあったか」

「私は提督がこの文通相手だと知っていました」「なに? 知っていた?」「はい。実はここって海流の都合で瓶のような小物を流しても必ずここに戻ってくるんです。で、ここを知っている人となると……」

「ならば、潮は相手が私だと分かってて手紙を出していたのか」「はい」「ならば、あの最初の情熱的な恋文への返事も潮にせねばな」「いいえ」「いいえ?」

「正直に言いますと、提督が最初に受け取ったラブレターは私が書いたものじゃないんです」「……となるとここの立地上、鎮守府にいる他の誰かがあの恋文を書いて流したことになるのか」「はい。そんな情熱的でロマンチストな人がいることになりますね」

そう言って潮は静かに微笑むのであった。



おわり


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